純喫茶ジャーニー 難波 里奈

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純喫茶ひといきメモ

2022.09.03

純喫茶で食べるカレーライスがとても好きだ。嫌いではない人にとって、カレーはぱっと作っても凝って作ってもそれぞれ美味しいものではあるが、味付けや具材、米のかたさを含め、自分で調理したものと他所で食べるものは全く違っていて面白い。そして珈琲と同じく、誰かが作ってくれたものというのはそれだけで美味しい。

2022.08.24

フルーツ、バナナ、チョコレート…。パフェにはいくつも種類がありますが、純喫茶のメニューに「パフェ」とだけ書かれているときは、バナナとアイスクリーム、生クリームだけのシンプルなものが出てくる確率が高いような気がします。重ね方もお店によってさまざま。皆さんが出会えると嬉しいのは、どんなパフェでしょうか?

2022.08.20

続き)「純喫茶」という場所が、単に軽食や飲み物を提供するところのみならず、居合わせた人々とのちょっとしたやり取りや、快適で寛げる空間など、そこで得るさまざまな付加価値を含めて居心地のよい時間を提供してくれているから。珈琲、の先にイメージしているぼんやりとした幸せなひとときを無意識のうちに求めている。

2022.08.17

暑い毎日。外へ出ればすぐに喉が渇く。適宜水は補給しているが、「珈琲が飲みたい」と思った時はイコール「純喫茶へ行きたい」に変換される。便利な世の中になって、ある程度街中にいればチェーン店もあるし、コンビニエンスストアや自動販売機でも買うことができる。しかし、歩き回ってでも純喫茶を探してしまうのは(続く

2022.08.13

「最近は食べないで残す人が多いから」と、クリームソーダやプリンの上から姿を消したお店も多いさくらんぼ。その造形と色合いは大変愛らしく、出会えると嬉しい。サンドイッチに添えられるパセリと同じようなもので、ロスになってしまうのは勿体ないので仕方がないことではあるが、出会ったときには喜んで食べていきたい。

2022.08.11

雨が降ったら傘を差すように、気持ちが陰ってしまったら純喫茶へ出掛ける。自室を「喫茶あまやどり」と名付けたのは、一時的に避難する場所をイメージしたことからだった。好きな空間に居ることは少なからず心の平安を保てるし、何より珈琲やソーダ水を目の前にするのは幸せなことだから、その瞬間を増やしていきたいのだ。

2022.08.06

自炊する時はいつも、部屋を架空の「喫茶 あまやどり」と名付けて遊んでいます。それは、普段純喫茶に行って席に座っているだけで、出来たての料理が運ばれてくることの有難さを実感するために始めたこと。何でもそうですが、自分でやってみるとその大変さ、熟練した技の凄さに気が付き、ますます純喫茶が恋しくなるのです。

2022.08.03

以前、とあるテレビ番組に出演した際、背景のセットを私の好きな要素を詰め込んだ架空の純喫茶にしたいという話があった。最初は喜んで椅子はこちら、壁紙はあちらと提案していたが、どうもアンバランスさを感じる。空間はトータルで見た時の美しさで完結しているのだなあ、とその絶妙なデザインに改めて感動したのでした。

2022.07.30

純喫茶でたまに行うひとり遊びについて。珈琲を飲みながら、見るともなく周りを見て気になったものから言葉を連想していき、意味や解釈があやふやなものはその場で検索し、さらにそこから思いついたキーワードへ飛んでいく、という流れ。スタートからすると突拍子もないことに辿り着いていることも多々あってそれが面白い。

2022.07.27

何かを美味しいと思うとき、その素材や味付けはもちろんであるけれど、振り返ってみたら「しあわせに感じる時間」がより記憶に風味をつけている気がする。食べ終わってから少し先の、お店を出た瞬間の満足感がそうだろうか。純喫茶の方々はたいてい帰り際に印象的であって、その笑顔を思い出してまた訪れたくなってしまう。

2022.07.23

珈琲も、どこか家庭のカレーライスのようなところがあって、人が違えば味が変わる。とある純喫茶で聞いた情報を他で尋ねてみると「うちはそうじゃないなあ…」といった答えが返ってくることもしばしば。取材は大変だし誰かと真剣に話すとぐったりしてしまうけれど、ただ飲食の場に留まらない純喫茶にずっと魅了されている。

2022.07.20

物を集めることは楽しいが、空間や金銭の問題が発生する。思い出や記憶をコレクションするのは無限だ!と思い立って始めたのが、ブログ「純喫茶コレクション」だった。(今は更新していない)熱中するとそればかりになる癖で、ひと月に72投稿した時も。あの頃の情熱を取り戻すのに今最も足りないのは時間というジレンマ。

2022.07.16

余白にこそ面白さがある、というのは純喫茶に通い続ける日々で改めて気がついたこと。何かを習得するのに早い道も効率の良いやり方もあるけれど、「好き」や「興味」の先にオリジナリティが生まれて、結果それが強みになるのだなと純喫茶の店主たちを見ていると感服する。その想像力は自分でも常に意識しておきたいところ。

2022.07.13

山形の喫茶での話。聞くのは好きですが全く知識がなく「この曲いいな」と思う瞬間が必ずあるのに深掘りすることはなかったジャズ。「気になったなら尋ねたらいいじゃない。そこで終わらせてしまったら『何でもいい』と言っているのと同じだよ」と、マスターから発された印象的な一言。純喫茶から広がる興味を今後はもっと。

2022.07.10

私が考える純喫茶で座りたい席について。空いていたら入口から一番遠い隅っこの席。背後は壁で左側に窓があると尚良い。店内を一望できる場所が好き。視線の右前方にはカウンターがあり、珈琲を淹れている店主を視界に入れられたら最高。好きだなと思った席が一番よく見えるところに座り、それを眺めるのも楽しみのひとつ。

2022.07.05

見つけるとそわそわしてしまうもの。キーコーヒーの看板、ステンドグラスの灯り、レースのカーテン、ふわふわの食パンが入っているビニール袋、店名が光るネオン管、カウンター席に並べられたさまざまな新聞たち。純喫茶ではない場所にもあるものたちなのに、好きなものと繋がっている空気を感じてわくわくしてしまいます。

2022.07.05

純喫茶で出会えると嬉しい気持ちになるもの。レモン味のお冷、スプーンに添えられた角砂糖、レジ横に積まれたマッチ箱の山、マスターの蝶ネクタイ、手書きで加えられたメニュー、フルーツサンドからはみ出したクリーム、パフェグラスの底の緑色のシロップ、そっと添えられた小さなクッキー、珈琲の水面に映るシャンデリア。

2022.07.05

純喫茶の良さは、看板、外観、内装、インテリア、メニュー、店主、そこに集まる人たち…とさまざま。こちらでは、お店の紹介とはちょっと違う、純喫茶で過ごしているときに気になったもの、素敵だったものなどについて気まぐれに綴っていきたいと思います。選ぶ席によって見える景色も変わるように毎回新鮮なひとときを。